モテキ

先週末モテキの映画を見た。

 

私は某レンタルビデオショップでアルバイトをしていた時期があったのだが、バック作業(返却されたDVDを定位置に戻す)をする際は面白そうなDVDやら人気のDVDの裏面をひらすら読むという行為を同時におこなっていた。そのおかげもあってか清水さんバック遅いよねと陰口を叩かれていた(被害妄想かもしれない)のは言うまでもない。

 

そして前々からサブカルぶったいけ好かねえ男女が「面白いよね〜!」とこぞって言うこの映画を忌々しい気持ちで見つめていたのである。

クソ映画をコーナーの一番上に並べるんじゃねえよTSU●AYA!と心の中で唾を吐いていたのだが、よくよく考えてみるとこの映画…観たことがない…

いやいや、観ることもなく批判なんて恐れ多い。一度観て、これからは心の中ではなく声高らかに批判をすることにしよう!と思ったので以下感想です。

 

まず思ったのは全体的にユキオがゴミクズすぎて共感しづらいということである。この映画を見たストーカー気質な男性が恋愛は押しまくれば成就するものだと勘違いし、元気付けられてそうでいかんせんよろしくない。私が言うのもなんだが、現実を見て欲しい。
ちなみにユキオはB'zとかのメジャーどころを積極的に批判するタイプのくせして誰がどう見ても可愛い王道のみゆきちゃんに惚れる。恋愛ではサブカル拗らせないんだねとツッコまざるをえなかった。


かっこいいのにお世辞にも可愛いとは言えないような女性と付き合っている男性はたまにいるし、それに対してなんで?と疑問を投げかける外野の人もよく見かけるが、そのイケメンはたぶんガチモンの恋愛サブカル野郎なんだろうから許してあげよう。ミスチルでそういう歌詞あったよね。友人の評価はいまいちでもshe so cute。桜井さん天才だな…

 

(500)日のサマーを観た時も同じことを思ったが、オタク寄りの男子はちょっと可愛い子が自分と似た趣味嗜好の持ち主だとすぐに惚れてしまうのである。

これは現実世界でも起こっており、故に可愛いアニオタやドルオタ、サブカルビッチの増加が見られるのだ。

でもいまや上にあげたものは飽和状態であり、可愛い子が掃いて捨てるほどいるので、これから新しくモテを築きたい!と考えている向上心のある女子はなにかもっと違うもののオタになるべきだと思う。あんまり良いものが思い付かなかったけど、落語とかどうでしょうか。


モテキに話を戻すと、麻生久美子が牛丼を食べているシーンはとても良かったし仲里依紗はかわいかったしリリーフランキーとは結婚したいしキャストは素晴らしかった。
あと良かったといえばユキオの本棚である。まんが道僕の小規模な生活などがあり、私のサブカル心が若干くすぐられた。


この映画を好きな層ってどこなんだろう?非モテ男子かな?と思ったが、自称ではない正真正銘の非モテ非リア男子がこの映画を観たら共感するどころかフラストレーションが溜まりすぎて終わる頃には息絶える可能性があるので見ないほうが良い。
ユキオはモテキだけにモテてるしナタリーに勤めてて仕事も楽しそうだしなんか友達も普通にいるし…

恐らく、ロキノン厨(久々に言った)でサブカルっぽいものを好み、かつリアルが充実している男女がこの映画を楽しく観ることのできる唯一の層だろう。人口としてはかなり多いのでなんら問題はない。

モテキを楽しめるかどうかで自分のリア充度を測ってみるのもいいかもしれない。


何が言いたいかというと、基本的に内容どうこうではなく、分かりやすくサブカルな雰囲気を全面に押し出しておけばわかってる風のサブカル女子男子やほっこり野郎が勝手に評価してくれるということである。
サブカル界隈の内輪ウケを体現しているかのような映画であった。謀ったな、大根仁